NVIDIAのAI半導体支配 ― 売上21.6兆円、TSMCの先端パッケージ60%を確保
NVIDIAの2026年度通期売上は2,159億ドル(前年比65%増)、データセンター部門はQ4だけで623億ドルを記録した。TSMCのCoWoS先端パッケージの約60%をNVIDIAが確保し、供給は2027年まで完売状態が続く。
3行まとめ
- NVIDIAの2026年度(2026年1月期)通期売上は2,159億ドル(前年比65%増)、データセンター部門が売上の約91%を占めた
- AIアクセラレータ市場シェアは2024年のピーク87%から2026年末には75%程度に低下する見通しだが、市場自体が急拡大しているため売上は増加し続けている
- TSMCのCoWoS先端パッケージの約60%をNVIDIAが確保し、供給は2027年まで完売状態
何が起きたか
決算数値
NVIDIAの公式発表によると、2026年度(2026年1月期)の業績は以下の通り。
| 指標 | 数値 | 前年比 |
|---|---|---|
| 通期売上 | 2,159億ドル | +65% |
| Q4売上 | 681億ドル | +73% |
| Q4データセンター売上 | 623億ドル | +75%(前四半期比+22%) |
データセンター部門が全売上の**約91%**を占めており、NVIDIAは事実上AIインフラ企業になっている。
2026年5月に発表されたQ1 FY2027(2025年2-4月期)の売上は816億ドルで、成長ペースは加速した。供給コミットメント(発注済みの調達契約)は952億ドルに膨らんでおり、前年からほぼ倍増している。
市場シェアと供給
Silicon Analystsのレポートによると、NVIDIAのAIアクセラレータ市場シェアは2024年に87%でピークを記録した後、2026年末には75%程度に低下すると予測されている。ただし、市場全体が急拡大しているため、シェアが下がっても売上は増えている構造だ。
AInvestの報道によると、NVIDIAはTSMCの最大顧客であり、TSMCの売上の22〜25%を占める。AI向けに必要な先端パッケージング技術「CoWoS」については、Morgan Stanleyの推計でNVIDIAが2026年分のウェハー80万〜85万枚を確保し、TSMC全体の**約60%**に相当するとされる。
TSMC CEOはCoWoSの供給が「2026年中は極めてタイト、バックエンド設備は2027年まで完売」と述べている。
製品ロードマップ
Blackwell世代(B200/GB200)が量産段階に入り、B300「Blackwell Ultra」のリフレッシュ版が2026年前半に投入された。次世代のRubin(R200)はHBM4メモリを搭載し、2026年後半から2027年前半の出荷が見込まれている。
正直に書くと
- 市場シェアの数値はソースによって75%から90%まで幅がある。定義(出荷台数ベース、売上ベース、推論用途のみ等)が異なるためで、単一の数字を鵜呑みにしないほうがよい
- CoWoSの60%という数値はMorgan Stanleyの推計であり、TSMC・NVIDIAが公式に開示した数字ではない
- 売上は公開されているが、データセンター部門の利益率は単体で開示されていない
- Google(TPU)、Amazon(Trainium)、Meta(MTIAなど)のカスタムAIチップは成長しているが、NVIDIAの汎用GPUとは用途・販売形態が異なり、単純な市場シェア比較は難しい
出典・但し書き
本記事は2026年6月18日時点の情報に基づく。決算数値はNVIDIA公式発表、市場シェアはSilicon Analysts、TSMC関連はAInvestの報道およびMorgan Stanleyの推計による。円換算は概算(1ドル≒100円換算でタイトルに記載)。本記事は情報提供を目的としたものであり、投資判断等の助言ではない。
📎 出典・一次ソース
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