2026年6月19日 金曜日
AI時短ラボ
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Dify 使い方・ノーコードAIアプリ開発ガイド【2026年版】

オープンソースのノーコードAI開発プラットフォームDifyの料金・機能・始め方を解説する。RAG・ワークフロー・エージェント構築の具体的な手順と、FlowiseやLangFlowとの違いも整理した。

3行まとめ

  1. Difyはオープンソースのノーコードプラットフォームで、AIチャットボット・RAGアプリ・エージェントをドラッグ&ドロップで構築できる
  2. クラウド版は無料(200メッセージ/月)から、セルフホストならオープンソースライセンスで無料利用可能
  3. GitHub 13.8万スター・800以上のコントリビューター・100以上のモデルに対応し、個人から企業まで幅広く使われている

Difyとは何か

Dify(ディファイ)は、AIアプリケーションをノーコードで構築・運用できるオープンソースプラットフォームだ。LangGenius社が開発しており、GitHubで13.8万以上のスターを獲得している。

コードを書かずに以下のようなAIアプリを作れる。

  • チャットボット:カスタマーサポートや社内FAQ対応
  • RAGアプリ:自社文書をAIに読ませて質問応答させるシステム
  • AIエージェント:複数のツールを使って自律的にタスクを実行するシステム
  • ワークフロー:複数のAI処理を順番に実行するパイプライン

GitHubの統計によると、2026年6月時点で800以上のコントリビューター、100万以上のデプロイ済みアプリ、18万以上の開発者が利用しているとされる。

料金プラン比較(2026年6月時点)

Dify公式の料金ページに基づく。

プラン 月額 メッセージ上限 主な特徴
Sandbox(Free) $0 200/月 基本機能、お試し用
Professional $59/月 5,000/月 カスタムブランド、優先サポート
Team $159/月 10,000/月 複数メンバー、権限管理
Enterprise 要問い合わせ カスタム SSO、SLA、専用サポート

セルフホストという選択肢

Difyの大きな特徴は、セルフホスト(自社サーバーで運用)が可能な点だ。オープンソースライセンスで公開されているため、Docker Composeで自分のサーバーに立ち上げれば、メッセージ数の制限なく無料で使える。

# セルフホストの基本手順
git clone https://github.com/langgenius/dify.git
cd dify/docker
cp .env.example .env
docker compose up -d

セルフホストの場合、LLMのAPI料金(OpenAI、Anthropic等)は別途かかる。また、サーバーの運用保守は自己責任になる。

主要機能

RAG(Retrieval-Augmented Generation)

自社の文書(PDF・テキスト・Webページ等)をアップロードし、AIが参照できるようにする機能。Difyでは以下のRAG機能が使える。

  • ハイブリッド検索:キーワード検索とベクトル検索を組み合わせて精度を高める
  • リランキング:検索結果をさらにAIで並べ替え、関連性の高い文書を上位に出す
  • チャンク設定:文書を分割するサイズや方法をカスタマイズできる

ワークフロービルダー

ドラッグ&ドロップで、複数のAI処理ノードを接続してワークフローを構築する機能。

たとえば「ユーザーの質問を受け取る → 関連文書を検索する → 回答を生成する → 回答の品質を評価する」という一連の処理を、視覚的に組み立てられる。

条件分岐(if/else)、ループ、HTTP呼び出し、コード実行ノードなども使えるため、単純なチャットボットだけでなく複雑な業務ロジックも組める。

エージェント機能

AIエージェントを構築する機能。LLMにツール(Web検索・計算・API呼び出し等)を持たせ、ユーザーの指示に応じて自律的にツールを選択・実行させる。

MCP対応

Anthropicが策定したModel Context Protocol(MCP)に対応しており、MCP対応の外部ツールをDify上のエージェントやワークフローに接続できる。

100以上のモデル対応

以下のモデルプロバイダーに対応している。

プロバイダー 主要モデル例
OpenAI GPT-4o, GPT-4.5
Anthropic Claude Opus 4, Sonnet 4
Google Gemini 2.5
DeepSeek DeepSeek V3
Mistral Mistral Large
Meta Llama 4
Ollama ローカルモデル全般

APIキーを設定するだけで、これらのモデルを切り替えて使える。

始め方 — 最初のチャットボットを作るまで

クラウド版の場合

  1. dify.ai でアカウント作成
  2. 「アプリを作成」→「チャットボット」を選択
  3. 使用するLLMモデルを選択(APIキーを事前に設定)
  4. システムプロンプトを設定(例:「あなたは〇〇の専門家です」)
  5. ナレッジベースに文書をアップロード(RAGを使う場合)
  6. テストチャットで動作確認
  7. 公開(Web埋め込みコードまたはAPI)

RAGアプリの具体例

社内マニュアルの質問応答ボットを作る場合:

  1. 「ナレッジ」から社内マニュアルのPDFをアップロード
  2. チャンク設定(推奨:500〜1000トークン、重複100トークン)を調整
  3. チャットボットのアプリを作成し、ナレッジベースを接続
  4. システムプロンプトに「社内マニュアルの内容のみに基づいて回答してください。マニュアルに記載がない質問には『マニュアルに記載がありません』と答えてください」と設定
  5. テストして回答精度を確認

Flowise・LangFlowとの比較

Dify Hostingの比較情報を参考に整理する。

比較項目 Dify Flowise LangFlow
GitHubスター 138K+ 約40K 約25K
UI完成度 高(非エンジニア向け) 中程度 中程度
RAG機能 ハイブリッド検索+リランキング 基本的な検索 カスタマイズ性高い
セルフホスト 可能 可能 可能
クラウド版 あり(無料枠あり) あり あり
拡張性 プラグイン、API ノード追加 Python拡張
想定ユーザー 非エンジニア〜エンジニア ノーコードユーザー 開発者

Difyが向いているケース:非エンジニアがAIアプリを作りたい場合。RAG機能が充実しているため、社内文書活用のユースケースに強い。

Flowiseが向いているケース:よりシンプルなUIでチャットボットを素早く作りたい場合。学習コストが低い。

LangFlowが向いているケース:Pythonで独自の処理を組み込みたい開発者向け。拡張性が高い。

正直に書くと

  • Difyの「100万以上のデプロイ済みアプリ」「18万以上の開発者」という数字はGitHubリポジトリの記載によるが、「デプロイ済みアプリ」の定義(テスト用含むか等)は不明
  • クラウド版の無料プラン(200メッセージ/月)は評価用であり、実用にはProfessional以上が必要。セルフホストの場合はサーバー費用とLLM API費用が別途かかる
  • RAGの回答精度は、アップロードする文書の品質・チャンク設定・使用モデルに大きく依存する。「入れれば答える」というものではなく、調整が必要
  • ノーコードとはいえ、ワークフローやエージェントの設計にはAIの基本的な仕組みの理解が求められる

関連記事:ノーコードAIエージェントでメール・カレンダーを自動化 関連記事:AIエージェントとは?仕組みと活用事例

出典・但し書き

本記事は2026年6月19日時点の情報に基づく。料金情報はDify公式の料金ページ、統計情報はGitHubリポジトリの記載、比較情報はDify Hostingの分析による。オープンソースプロジェクトのため機能は頻繁に更新される。セルフホスト版の利用にはDocker環境が必要。

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